モバイルネットワーク対象期間: 2025年の導入データと2026年のOpensignal分析

2026年の5Gスタンドアロン:導入は進むが、結果は依然としてばらつく

欧州委員会とOpensignalの結果から、スタンドアロン(SA)方式の導入状況と実環境での遅延改善が市場ごとにどう異なるかが分かります。

データソース: 欧州委員会 Digital Decade 2026 5G Observatory および Opensignal 2026年分析

スタンドアロンの導入は依然として不均一

5Gのエリア内にいるからといって、端末が必ず5Gスタンドアロン(SA)コアに接続しているわけではありません。ノンスタンドアロン(NSA)方式の5Gは、5Gの無線を使いながら4Gのコアネットワークに依存します。欧州委員会(European Commission)の2026年5G Observatoryによると、2025年にEU域内の全移動体基地局のうちSA基地局が占めた割合は20.9%でした。同報告の比較表では、アメリカが36.2%、中国が34.8%、日本が26.3%、韓国が26.2%となっています。これらは基地局の導入比率であり、SAに接続していたユーザー測定の比率ではありません。

遅延の改善は市場に左右される

Opensignalの2026年分析は、SAとノンスタンドアロン5Gのユーザー体験を比較しています。日本(27%低い)、アメリカ(25%)、UAE(23%)、シンガポール(18%)など、複数の市場でSA側の遅延(latency)が低いと報告しています。一方、インド(2%)やカナダ(1%)では差はごくわずかでした。この比較が示しているのは、SAの遅延について世界的に一つの主張をすることは誤解を招くということです。コアのアーキテクチャは、アプリケーションまでのエンドツーエンドの経路を構成する要素の一つにすぎません。

モバイルの測定結果をどう解釈するか

スピードテストが記録するのは、ある一つの端末・場所・セル・時刻・サーバー経路における結果です。電波状況、セルの負荷、端末の対応能力、そしてモバイルネットワークの外側にある経路は、いずれも結果に影響します。SAとノンスタンドアロンのサービスを比較するなら、SAに対応した端末を使い、接続モードを端末が表示する場合はそれを確認し、同じ場所・同じ時間帯で測定を繰り返してください。下り・上りのスループット(throughput)だけでなく、同一の宛先に対する遅延も比較します。

SAの低遅延のポテンシャルがあるからといって、あらゆるアプリケーションが速く感じられるわけではありません。ゲームサーバーが遠方にあったり、事業者間の相互接続が輻輳していたりすれば、無線区間とコアが良好に動作していてもラウンドトリップはその影響に支配されます。

対象範囲と限界

導入率の数値は、欧州委員会が2025年の基地局導入状況を比較したものです。Opensignalの国別結果は、同社独自の実環境測定手法に基づきます。両者は異なる対象を測定しているため、一つの普及率ランキングや性能ランキングにまとめるべきではありません。文中の変化率はOpensignalのサンプル内での比較であり、すべての事業者・端末・場所に当てはまる保証ではありません。

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